[機内にて]

空港で昼食を済ませた我らはいよいよ搭乗口へ。しかし北見、荷物検査で戸惑う。
「え? 荷物?」「何? このトレイは?」ってな具合でスムーズな流れをしっかり阻害しました。
まあそれはともかく、いよいよ搭乗だ! と思ったらなんと飛行機までバスで移動するんですね。ああ、何と広大な土地なのだろう、羽田空港。
バスでどこまでも突き進み、着いたところの飛行機は……何だかやけに小さい。
本当にこれなのか? いや、でもJALって書いてあるし。大丈夫なのか? と余計な心配をしつつ乗りこんでゆきました。

チェックインがちと遅めだったため、座席は通路側。小さいだけあって通路を挟んで3列ずつ、横に6人しか乗れません。
離陸の際にはぐぐっと重力がかかりましたが、エレベーターなんかで受ける浮揚感というか、何とも言えないあの妙な感覚の好きな北見はさほど苦になりませんでした。
通路側とはいえ窓の外は見える……けれども、あいにくの曇り空。
することもなく音楽でも聴きながら(シートの横っちょにイヤホンを繋ぐと音楽番組が聴ける、ということを北見は初めて知る。海外旅行経験のあるRは慣れたもんだったが)一路長崎へ。

途中、Rの隣、窓側のおばさんと座席を交代することに。
実はこのおばさん、父親が危篤との報を受け、大急ぎで里帰りをするところだったのです。
一本前の便に乗れず、ようやくこの便で帰ることができたとか。機内でも恐らく気が気ではなかったのでしょうねえ。平静そのものには見えたけれど。
そういうわけで、なるべく早くに降りられるように通路側の席に移ったのでした。
着陸後すぐに慌ただしく去ってしまったけれど、おばさん間に合ったかな。
もう二度と会うことはないのでしょうが。
そんなことをぼんやりと考えながら、我々は長崎の地を踏んだのでした。

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