[夜の放浪]

そうして我々は2の道を歩むことに決めました。(「いざ入国」参照)
ホテルアムステルダムにてティータイム。名前から想像できるとおり、豪華絢爛な内装です。ふかふかのソファーに座って紅茶とクッキーをタダで頂きました。しばらくそこでRと話し込んだりして、疲れは随分とほぐれたようです。ウェルネスセンターでフットマッサージできなくても、まあ許してやろう。

そして休んだ後は腹ごしらえです。夕食はレストラン街のあるユトレヒト区画で取ろうと思っていたのですが、なんとどこも閉まっているではないですか。……商売する気があるのか!?
仕方なくふらふらと軽食か何かの店を探して歩き回りました。しかしハウステンボスは広い。おまけに暗くなっている上、似たような造りの建物が並んでいるため、ぐるぐると迷子のようにさまよっていました。
これはまずい。何とかどこかに入らねば。
というわけで、取り敢えず入っていった店は――あまりに閑散としていました。時間帯の問題もあるのでしょうが、人気のない食堂ってどうしてこう不安にさせるんでしょう。怪しげなものを食べさせられるような気でもするんでしょうか。

まあとにかく入ったわけなんですが、食べようと思っていたホワイトソーススパゲッティは品切れ。何もかもうまくいきません。しかもそこのカフェ(というらしい)はセルフサービス。プラスチックのトレイにプラスチックの皿にプラスチックのフォーク。しかも水はおかわり自由……といっても氷も溶け、ぬるくて水道管の味が染み込んでいる。これは……! これではまるで学食ではないですか!!
何が哀しゅうて長崎まで来て学食メニューを食わねばならんのだ。しかもディナーなのに。

これを思えば、前日の夕食は美味しかった。何しろ長崎名物「皿うどん」を食したのですから。場所は街なかの小さな食堂(「飛龍苑」という名前でした。長崎駅近く)でしたが、なかなかのお味でして。北見は皿うどん、Rはチャンポンをオーダーして、互いに交換して味をみたりしました。ちなみに皿うどんは硬い麺と軟らかい面とがありますが、硬麺は美味でしたよ。軟らかいほうはまだ食したことはないのですが。
まあそれはともかく、学食のような夕食を終え、我々はホテルに向かいました。やはり今夜の宿は、例の異国風建築物でした。

▼ これ

しかし、中身は意外に狭い。前日泊まったLホテルのほうが広くてオシャレな内装でしたぞ。(ただし、暖房が効きすぎていて寝苦しかったが)……まあ、あまり文句を言ってはいけない。そもそもパック旅行にはありあまるサービスなのだから。

そして、この部屋(多分5階←うろ覚え)からはハウステンボスの夜景が一望でき、なおかつ打ち上げられる花火(ドリーム・イン・ザ・スカイ)も見られるのです。というより、それが売り文句の一つなのです。そういうわけで、結構期待しながら1階の大浴場から花火に間に合うように駆け上がってきたのでした。北見が洗面所で髪を乾かしていると、ドンドンッと威勢の良い音が聞こえてきます。おお、始まった始まった。さて、そろそろ見に行かないとな。そんなことを思いながら、生乾きのまま窓のほうへ向かうと……音が止んでいるではないですか。もちろん夜空は真っ暗で、色とりどりの花が咲いたりすることもない。これは、もしかして……もしかして……?
そう、その通り。なんと、ものの数分で花火は終わってしまったのでした。何だか一昔前の青春ドラマではないけれど、空に向かってばかやろーと叫びたい衝動に駆られましたね。
まあ、地元では夏に日本最大の湖上花火をやってますからね。別にいいですよ。見逃したって。ねえ。
……というのを人は負け惜しみと呼ぶのでしょうか。

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