[グラバー園]

そうして半ば脱力しつつ、次に向かったところでさらに力を抜かれてしまいました。
行き着いたところはグラバー園。大浦天主堂から程近いものの、それは傾斜地に建っていたのでした。
もともと長崎は「オランダ坂」で有名ですが、要するにあちこち坂だらけなのです。北見の住んでいるところが盆地なため、山があっても市街地は平らだろうという意識があったのですが、ここではずいぶん違います。

そう――グラバー園に着くなり待っていたのは動く歩道。それも「動く坂道」。勾配はかなりのものです。ちょっと後ろに体重をかけたりしたら、そのまま引っくり返って真っ逆さまに転げ落ちることでしょう。事実、幼児が危なげな足取りで「おっとっと」(注:菓子名ではない)とやっていました。エスカレーター同様、小さなお子様は手をつなぐ必要があるでしょうね。
そして、昇ったら最後、降りてこなければならないのが世の理。頂上まで行ったら、後は階段です。動く歩道でもって何百メートル昇ったのか――それを思うと気が遠くなります。地道に徒歩で階段を降りつつ、園内の建物を見て回るしかないのです。

園内には旧ウォーカー邸、旧リンガー邸、旧オルト邸など、外国人の住宅が建ち並んでいます。洋館というと、どうもお大きくて古臭くて幽霊屋敷のようなものを想像しがちですが(それは私だけか?)、ここにある邸宅は違います。
何しろ小さい。
いや、こんなことを言ってもいいのか判らないんですがね。なので小声で言いましょう。小さいです。

平屋だし、一部屋が狭いしで、「え? これが家なん?」と拍子抜けするほどです。そして何故か覚える、えもいわれぬ違和感。ようやく思い当たったのは「ここにはキッチンもトイレもない」ということです。
台所がなくてどうやって飯食ったんだ? この時代、コンビニなんかないぞ! トイレがなくてどうやって用を足したんだ!? ……などという心配はご無用。ここを移築した時点で取り払っているはずなんですね。だから浴室にもバスタブがない、などという事態が起こるわけです。
しかし寝室にあるベッド、あれはいくら何でも小さすぎますよ。きっと子供用なんだと思いますが……でも実際には背の高い外人さんが窮屈そうに丸まって寝ていたりして。(腰曲がるぞ)
そして、やはり一番大きいのがメインのグラバー邸。でもやはり平屋なので、ゴーストハウスっぽくはありませんでしたよ。

夜のグラバー邸

もちろん、この写真技術は北見のものではなく、パンフの写真。

 

旧オルト邸

これも実物は結構小さかったと記憶する。パンフなんてそんなもの。

 

……下界に降りてきた時にはもう疲労を感じていました。体力ないんですな、北見は。もうトシなんだろうかね。
でも疲れたなどとは言っていられない。なぜなら次に目指すのは佐世保、ハウステンボスなのだ!

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