[シーボルトに乗って]

次に目指すはハウステンボス。そこへ行くには特急シーボルトという直通の列車に乗ってゆきます。まず、それに乗るために向かった駅で思ったこと。

「長崎駅、思ったより小さい!」(←長崎在住の方、スミマセン)

そりゃあね、いまだに自動改札もない、築ウン十年とかいう駅が市内に一つしかないところに住んでいながら吐くような台詞ではないかもしれません。でも、長崎といったら県庁所在地でしょう!? 観光の名所ではないんですか!? 春休み、利用客も多いだろうこの時期に、駅の構内は閑散としており、改札口も一つしかありません。
何だか不安を覚えつつ向かったホームで見た特急シーボルトは――しかし、なかなかのものでした。
取り敢えず胸を撫で下ろしながら、席を求めて車内をうろつき始めた北見とRは、珍しいものを見つけました。車両のつなぎ目のところに、6〜8人くらい座れる個室のような空間があったのです。(ちなみに北見の印象は「グループ学習室」でしたが)そして北見とRは、二人きりにも関わらず、この場所をすぐさま占領してしまいました。
周りには誰もいない、また話し声を他人に聞かれることもない。ドアさえあれば完全な密室です。(←怪しげ)いや、しかし密室。このフレーズはやたら想像力を喚起させますね。トンネルを通過後、車掌が目にしたものは個室に横たわる変死体だった!(『特急シーボルト殺人事件』)なんてね。……はっ、くだらないことを書き連ねてしまった。話を本題に戻しましょう。

まあ、そんなわけで車掌さんに「混んできたら移動してくださいね」と、半ば呆れたように言われたものの、まったく意に介することなく思いっきりくつろぎました。そして、その不完全な密室(何しろドアがないので)から見える風景はとても見応えがありました。海沿いをずっと進んでいくので、普段見られない(北見は山国出身)海を延々と眺められるのです。

 

レールの真下を海水が浸している

 

……しかしですね、レールが海のすぐ側を通っているというのは、よく考えたらかなり怖いことなのではないでしょうか。津波でも起きたら、ひとたまりもありません。湾には津波なんてないのか? いや、でも地震ということもあるぞ。まあそれでも我々が乗車している間は特に何も起きませんでしたがね。とはいえ、杞憂の一言では片づけられないような気もするのですが。どうなんでしょう。
そんなこんなで乗車すること一時間。いよいよ殺風景な海だけの視界に、何やら見慣れぬものがちらつくようになってまいりました。見るからに日本の風土とは合わない異国風の建物――それが、でんと構えております。これこそが、我々の目指していたハウステンボスなのか!?
……しかし、街並らしきものはさらに遠くに霞んで見えます。ちなみに、我々はすでにハウステンボス内の地図をJTBからもらっておりました。今晩、我々が泊まるのは、入り口のすぐ側にある「ハウステンボスJR全日空ホテル」という、順番を入れ違えそうな長い名前のところです。まあ、ここが一番安かったから選んだのですけど。
――ということは。
ということは、まさかアレが今晩の宿なのか!?

 

謎の異国風建築物

 

と、引き伸ばしたところで次回に続く!

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